プロ野球界の名将、故野村克也監督は「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」という事をよく言われた。勝負の世界において勝ち負けは必定であるが、「勝つべくして勝った」とは言い切れなくとも、「負けるべくして負けた」ということは明白だというのである。
やるべき事をキチンとやることは当たり前だが、それだけで勝てるとは言い切れない。 (努力する者が必ず報われるとは限らない、しかし、成功した者はすべからく努力している、という言葉がある)
しかし、やってはいけない事をやったら負ける、いわんや、「やるべき事はやらず」「やってはいけない事をやったら」結果は押して知るべしである。
私たちは日頃、当たり前の事、本来やるべき事を継続する努力をしきれているだろうか。また、やってはいけない事(ミス)をやらないような努力をどれくらいしているだろうか。
そのような努力をし続ける人に勝利の女神は微笑むようである。
作家の井上靖氏は次の名言を残している。
「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」
人生において、最終的に勝つ人は「努力する人」であろうし、彼らはおそらく「希望」を語っていることは概ね察しがつく。
井上氏は「努力と希望はセットである」「怠けると不満はセットである」との見方もしている。なるほど、と合点・納得する。
人生においてポジティブに努力する人と、ネガティブに怠ける人の差は大きく、「努力に勝る天才なし」という言葉も説得力をもつ。
また、人間はいくつになっても「人としての努力」を重ねる事によって人間的魅力を増し光輝いていけるだろう。
渋沢栄一氏は「天意夕陽を重んじ、人間晩晴を貴ぶ」(夕陽が沈むときに光輝くのは天意であり、人間も年とともに輝く人生が尊い)と語っている。
弛まぬ努力を続け、希望を語り、明るく生きて、歳を重ねる毎に光輝く人生を送りたいものである。
株式会社CSDコンサルタンツ
代表取締役 西里 喜明
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