フェイクニュースやヘイト発言で他人を陥れたり、誹謗中傷して傷つけたりする事態が多発しているような気がする。
(米国の中間選挙での誹謗中傷は民主主義の先進国としては聞くに堪えない事態である。日本においてもSNSの状況を見ると他人事ではないような気がする)
人間の「驕り高ぶり」はいつの世でもあるだろうが、現代の事態は目を覆うばかりである。
成功すると傲慢になり、相手を見下す態度をとる人がいるが、ヘイト発言の本質も相手を認めない、排除するという心理が働いているのだろう。
多様性をうたう世の中の一方で原理主義的な人々の出現は、今の世相の象徴のような気もするが、私たちは今一度「寛大な心」のありようを研究し、取り戻す必要があるのではないだろうか?
昭和・平成の大経営者、故・稲盛和夫氏は「謙虚にして驕らず」という言葉を残している。
「人間はある程度成功すると傲慢になり、自分だけ良ければいいという利己的な心が出てくるようになる。しかし、少しばかりの成功で驕り高ぶってしまうようでは、その成功は決して続かない。どんなに成功しても相手を思いやるやさしい心を、よき思いを持ち続ける必要がある。」(人間学を学ぶ月刊誌「致知」2022・12月号)
世の成功者で人間的魅力のある先人たちは皆「寛大な心」で人と接し、人をひきつけ、さらに味方を増やしていくという善循環を続けていたことが見てとれる。
尊敬できるような先人(私淑する人物)を持ち、自分自身を錬磨していく必要を感じる。
「実るほど頭が下がる稲穂かな」という言葉があるが、私たちは成功・成長を成し遂げる中で「謙虚さ」を培っていく努力を続けたいものである。
先人は素晴らしい言葉を沢山残している。(それが求められていたということでもあろう)
私たちはそれを学び(温故知新)いい世の中を創り出す一人になりたいものである。
そのような人が一人でも多くなると今より生きやすい世の中になり、幸せに満ちた社会が形成されるであろう。
そうなることを祈念し、「先ず隗より始めよ」で、心して取り組みたい。
株式会社CSDコンサルタンツ
代表取締役 西里 喜明
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